ティーツリー

ティートリーの葉

みなさん、ティーツリーという精油はご存知ですか?
トップノートではシトラスとグリーン(色の濃いイメージのグリーン)が強く、だんだんとフローラルな甘さを纏ったウッディに変化する香りです。

 精油の多くには抗菌効果がありますが、ティーツリーその中でもトップクラスではないでしょうか。

原産はオーストラリアですが、先住民族アボリジニーも当時から治療に用いていたという記録もあり、今もクリニックの待合室に鉢植えを置いているところもあると聞いたことがあります。
優れた抗菌効果があり機能性香料として使用されることは多いですが、そのパワフルで独特な香気ゆえ、扱いがとても難しいなというのが個人的なイメージです。

でもこの優れた抗菌効果を何かで利用したいなと以前から思っていました。 

数年前の話になりますが、岩盤浴施設でのアロマ導入の話がありました。
岩盤浴は室内が高温多湿、特に湿度が高いと香りを感じにくいので強い香りが求められました。
また環境柄、抗菌効果の高い精油を使用したく、やっと出番が来ました!
この時にティーツリーを使った処方を色々検討しました。

実はこの時まであまりティーツリーを使ったことがなかったのですが、試行錯誤していく中で、ラベンダー、クローブ、スペアミントなどの時間経過で甘さが出てくるものが相性が良かったかなと思います。クローブやスペアミントも強くて独特な香りですが、強い香り同士は思い切って合わせても意外と調和します。

最初は「うーん…あんまり合わないかな。」と思っていても時間経過でだんだん変わることもよくあります。香りってやっぱり四次元なんじゃないかと思う瞬間です。

お題について処方をどう組み立てるのかは調香師それぞれですが、私は使う香料はその日の気分で選んじゃいます。

「絶対これを使いたい、これを活かしたい」と主役を決めて他を選ぶこともあれば、香りを嗅ぎながら、イメージにハマった感触の香料を選んでいくこともあります。「○○には△△が合う」、「□□と××は合わない」という既成概念は特に考えず、とりあえず思うままに調香して、出来た香りを嗅いで次どうするか考える…みたいな感じです()

 

他の調香師たちはどうやって処方を組み立てているのか、ちょっと気になりますよね?

それについては今度じっくり書きたいと思います。

執筆者のご紹介

匹田 愛

Ai Hikita

繊細な嗅覚とタフなプロ根性を兼ね備えた骨太女子 良いニオイも臭いニオイも…

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